第1日:長すぎる移動とサン・ショアンの「火の夜」

長い1日だった。日本の22日深夜(23日未明)に出発して、サンティアゴの空港にこちらの23日夜9時半すぎに着いた後、本日のお楽しみ、サン・ショアンのお祭りに行った。寝たのは夜中の2時くらいだから、1日の長さが33時間あったよう。ふう。

 

フライトはマドリードまでがカタール航空で、羽田→ドーハ、ドーハ→マドリード、イベリアエクスプレスでマドリードサンティアゴ、という経路。マドリードサンティアゴはイベリアエクスプレス。

 

カタールは安い割にサービスや機内食がいいので使うのは2回目。今回の機内食はアジアン・ベジタリアン(AVML)をオーダー。これは乳製品含む、卵含まずで、スパイシーなもの。カタールベジタリアンミールは数種類あって、前回は乳製品も卵もなしのものがとっても美味しかったので今回もまた違う種類のものを試してみた。

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最初の食事はチーズ入りのほうれん草のカレーとターメリックライス、人参のこれもカレーっぽいもの(このカラーリングってどこかの国旗?)スパイシーで美味しいが、寝ぼけながら食べるにはちょっと脂っこいかな。乳製品が入るとオイリー度があがるらしい。デザートの人参のミルク煮っぽいものが素晴らしく美味しかった。ハーブかなにかが入ってるのがなんだろうなあ。スペシャルミールはお品書きがないので気になる。

 

日本に帰る便では、今度は乳製品・卵まで含むVegetarian Lacto-ovo mealを頼んであるんだけど、やっぱりビーガンに変えようか迷う。帰国前はサンティアゴ巡礼路のベジタリアンなアルベルゲでボランティアワークをして、そこのオーガニックでベジタリアン(ここは卵を含む、だったと思う)のまかないをいただけるので、多分それまでの胃腸酷使の生活から回復しているはず。まあ、近くまで行って考えよう。

 

マドリードでの6時間待ちはfree wifiとPCのおかげで、あっと言う間に過ぎた。通信とPCがあれば、結構いろんなことができるね。マドリードサンティアゴは1時間。うとうととしているうちに着陸。空港の表示にガリシア語が出てくるとほっとする。chegada(ガリシア語)はスペイン語のllegadaで到着、の意。Saídaはスペイン語のSalidaで出口。

 

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サンティアゴの空港に夜9時半すぎに着いて、市内のバスターミナルへバスで移動、下宿させてもらうサンティアゴの友達と、旅行に来てる日本の友達と合流して、荷物を下宿に置いて、サン・ショアンのお祭りへGO!

 

サン・ショアンはちょうど夏至の時期にあたる。ガリシアでは焚き火をして火の力で悪い魔女や精霊を追い払う。ガリシア中で焚き火をして鰯を焼いたり、焚き火を飛び越えて邪気を払ったり、オルホという蒸留酒にオレンジやスパイス、砂糖を入れて火をつけてつくるケイマダを飲む、おまじないのようなものがたくさんある。

 

そんな話を前から聞いていて宗教儀礼のようなものを想像していたのだけど、行ってみたら、近所の人が集まって楽しむとってもジモティなリラックスしたパーティーといった雰囲気でした。クラシックロックのバンドがいて、食べ物、飲み物のスタンドがある傍らに焚き火があって。

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邪気を払うのに焚き火を飛び越えるのは奇数回と決まっているのだそうです。大きな焚き火が飛び越せるくらい小さくなるまでには時間がかかるのでの隣に小さな焚き火もあって子供達がぴょんぴょんと飛び越していきます。私と友達は小さな焚き火のほうを3回ずつ飛んでみました。邪気よ、飛んでけー。

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火には悪いものから守る、浄化する意味があるんだね。私にとっては、これからの2ヶ月の滞在を始めるのに素晴らしい儀式のようでした。感謝。