第8日(6月30日):パンデイレタの工房とバイレのレッスン

第8日の6月30日は、体調が回復したので、午前中パンデイレタの工房のサニンへ、日本でオーダーをもらったパンデイレタを調達に行った。

サニンの工房へはサンティアゴ郊外、空港近くで、目の前の道は巡礼路。サンティアゴのバスターミナルから空港行きのバスに乗って行く。半年ぶりに行ったら工房が改装されていた。今までは外から見れば普通の家にしか見えなかったのに、玄関前の外のスペースにガラス戸が入り、垣根越しに外からロゴが見えるようになっている。さては!サニンに聞いたら伝統音楽の人口が増えているのを感じるとのこと。いいことだ。

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中へ入るとパーカッションパラダイス!

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サニンのところは人も雇っている大きめの工房だけれど、それでも楽器はハンドメイド。それでもパンデイレタはガリシアでは40ユーロあればベーシックなものは買えてしまうとても大衆的な楽器だ。もうちょっと高くしたいのだけど、誰もが気軽に買える値段にしておきたいとのこと。楽器のケース/バッグも自社デザインでつくっている。ごく普通の黒のナイロン製から、普通のお洒落なバッグとして使えるものまで色々あって、しかも高くないのでいろいろ欲しくなって困ってしまうが、今日は頼まれ物だけに留めた。

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サニンと奥様のパトリシアと一緒に昼ごはんを近くのレストランA Magdalenaでいただく。いかにも地元なレストラン。グリーンピースguisanteやアンコウrapeなどを3人でシェア。味もカロリーもガリシア人が好きなしっかりめな感じ(笑)。量もgigante !ガリシアのナンバーワンシェアビール、エストレーリャ・ガリシア、このラベルは初めて見た。

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サニンとパトリシアは知り合ったのと訊いたら10代のうちに同じバイレのチームで知り合って、それ以来ずっとなのだそうだ。羨ましい。2人とも優しくて素敵なカップル。ガリシアでは各地に伝統音楽やバイレのグループがあって活動が盛んだから、縁結びの場所でもあるんだなあ。

 

食事を食べながら、サニンは今朝の仕事上の出来事を愚痴っている。彼は優しくて、例えば祝日を返上して来客の対応をするとか、何かをオマケにつけてあげるとか、バカがつくほど親切にいろいろやってあげるもんだから、彼がその時々で好意でしてあげることを当たり前だと勘違いしてしまう客もいるのだろう。それにしても、ガリシアの人は人当たりがソフトでほんとみんな優しい。葉山にいるときと同じ感覚でいられる。

 

ところで、サニン夫妻は樹木希林が主演している日本の映画「あん」を見たと言っていた。今回の旅行にはお土産に一口大福も持ってきたので、口に合うか今度食べてみてもらおうと思っている。

an-movie.com

 

ほんでもって満腹を越えたお腹を抱えて帰宅し昼寝。

 

夜9時過ぎからはバイレの初めてのレッスン。前回までのガリシア滞在時ステイさせてもらっていたサン・ロウレンソの地区のセンターが会場。ここはアラメダ公園から下ったサンティアゴ大の南校舎の近くでもある。毎度サンティアゴで部屋を貸してくれているスサナが今回のバイレの先生も引き受けてくれ、彼女たちのパンデイレタの生徒3人と私の連続講座をつくってくれた。

 

しかし、初回の今日は私とスサナの彼のティノだけのクラスになった。ごく簡単な3拍子のショタといわゆる8分の6拍子のムイニェイラのステップを教えてもらった。簡単なステップでも本当に楽しい。ガリシアバイレはジャンプが多いので、1時間のレッスンが終わらないうちにお尻が痛くなったが、このバイレのコースが終わる頃までには何かしら踊れるようになっていたい。7月25日のサンティアゴのお祭り近くになると踊る機会はたくさんあるし、ア・コルーニャの仲間とも一緒に踊りたい。

 

バイレのクラスが終わってから、3人でサン・ロウレンソ通りのいつものバルでビールを一杯やって今日は解散。明日はいよいよガリシア語研修の初日だ。